スイスイと掃除が進む、布団クリーナー
何を隠そう〝睡眠改善インストラクター〞の資格をもっている。だから、快眠のための環境づくりの大切さについては重々承知している。明かり、温度、湿度、音、香りに加え、寝具がさっぱりとして清潔であることは、とても重要なファクターになるということも。
でも、これまでずっと「布団クリーナーなんて……」と思い続けてきたのだ。その理由は、既製モデルでは吸引力が足りない、お手入れがしにくい、使い勝手が悪すぎるなど。普通の掃除機に専用のヘッドを付けて使えば十分ではないかと。
だが、ようやく納得のいく布団クリーナーが登場した。東芝の「トルネオVコードレスVC -CLF1」だ。手元重心タイプのため、持ちやすくて重さを感じず、布団の上をスイスイ進むのがいい。ヘッドに付けられたプレートが毎分1600回という高速で振動して、ダニの死がいやフンなどのアレル物質を吸引しやすくしていることに加え、布団生地の吸い込みを抑えるのにもひと役買っている。
赤外線で微細なゴミまでを検知する「ゴミ残しまセンサー」を搭載しているため、赤色のLEDランプが消えたら「ゴミなし」の合図になるのもわかりやすい。21㎝と幅広の吸い込み口で1往復あたりの吸引面積が広いのも強みといえる。実際に使ってみると、1枚の布団にかかかる時間はわずか80秒〜1分半とスピーディ。酷暑の季節に使っても汗だくになることなく終わる。
VC -CLF1ならではの魅力はまだある。敷布団やマットレスに適した自動モードのほか、軽くて吸い付きやすいかけふとんや毛布用のかけふとんモード、たたきをオフにしてやさしく吸引する羽毛モードと、3種類のお掃除モードを備えているのだ。布団の種類に応じてモードを変えるという発想のもとになっているのは、大切な寝具を傷めないということ。この点も素晴らしい。
これまでのトルネオシリーズで培ってきたサイクロンクリーナーの技術「バーティカルトルネードシステム」を搭載し、強力な吸引力が持続するという掃除機本来の機能の確かさに裏打ちされた、オリジナリティあふれる機能の数々。微細なダニのフンやハウスダストを取るものだからこそ、ダストカップやサイクロン部が洗えることはマストと言えるだろう。
清潔感のあるホワイトベースの本体と収納台。寝具に直接触れるヘッドにはカバーも付属している。このコンパクトさと端正なたたずまいなら、寝室の片隅に置いておいてもジャマにならないはずだ。布団クリーナーの動向を静観してきた人も、いよいよ暮らしに取り入れるべき日がきたようだ。
ヘッド部分のプレートが毎分1600回の高速で振動しダニの死がいやフンなどのアレル物質を99%以上除去。