バイクを生涯の趣味とし、さまざまなレースにも参戦してきた写真家でマルチクリエイターの桐島ローランドさん。これまでのバイク遍歴や現在愛用している装備品など、そのモーターライフの楽しみ方について語ってもらいました。
「16歳になってすぐ、バイクの免許を取得しました。後ろに女の子を乗せて、夏に湘南へ行くのが夢でしたね。当時はバイクブーム全盛期だったので」と語る、写真家でマルチクリエイターの桐島ローランドさん。20代後半の一時期はバイクから離れたこともあったそうですが、その時を除いて、ずっと継続してバイクに乗り続けてきました。いまでも乗れる時間ができると、バイク仲間が集まるカフェなどにもよく行くと言います。また家族で休暇を過ごす際に、家族はクルマで移動してもらい、自分だけバイクで行くこともあるそうです。
目標を達成した時の喜びと感動、それがレースの魅力。
「自動二輪車の免許を取得して最初に買ったのは、400ccの国産レーサーレプリカでした。でも買ったその日に転倒しちゃったんですよね(笑)」と話す桐島さん。アメリカで暮らしていた時も、バイクには乗っていたそうです。そして今日に至るまで、小型から大型車まで新旧を問わず、さまざまな車種を乗り継いできました。
「一時期はBMWやトライアンフ、ドゥカティなど、ヨーロッパのバイクメーカーのマシンを好んで乗っていましたね。またダカール・ラリーに参戦した前後からは、オフロード系のマシンによく乗るようになりました」
近年は、比較的新しいツアラー系の大型バイクを数年おきに乗り継いでいるという桐島さん。
「好みで言えば、1970年代以前の古いモデルも好きで、これぞという1台を一生ずっと乗り続けたいという気持ちもある。でも仕事柄頻繁には乗れないし、キャブレター仕様の古いマシンは、乗る間隔が空くとエンジンが始動しづらくなったりするので維持が大変。僕はコレクションしたりカスタムするよりも走ることが好きなので、いまは乗りたい時にストレスなく乗れる新しいバイクがいいですね」
ライディング技術の向上を求めて、桐島さんは30歳を過ぎてからサーキット走行を始め、さらにオンロードやオフロードを含めてさまざまなレースを経験してきました。2007年にはダカール・ラリーにモーターサイクル部門で初参戦し、見事に完走を遂げています。
「困難な目標を設定して、チャレンジする。それを達成した時に得られる喜びと感動。これこそがレースの最大の魅力ですね。ただ僕も50歳になったし、サーキットでのレースはタイムを追求するものなので危険が伴う。技術は維持したいけれど、本格的なレースはもういいかなと思っています」
その代わり自然の中を走破する、ラリーレイドの草レースやイベントには継続して参加していきたいそうです。
「マップを見ながら自分でルートを考えて走るラリーレイドには、オリエンテーリングのような謎解きゲームの要素があり、それらを一つひとつクリアしていくのが楽しい。景色も楽しめる、旅以上冒険未満のラリーは、これからもやっていきたいですね」
快適な走りを実現する、装備や燃料の重要性。
バイクに乗る際の必需品と言えば、まずはヘルメット。桐島さんが最近愛用しているのは、あごの部分を持ち上げて開閉できるフリップアップ式のヘルメットです。「フルフェイスタイプに比べて着脱しやすくて楽だし、被ったままでドリンクを飲めるのがいいですね」と桐島さんは語ります。インカムを装備しているので、ツーリング中に仲間や家族と会話を楽しみながら走ることも多いそうです。また口元にウェアラブルカメラを装着し、走行シーンの動画を撮影することも。
「動画はSNSなどにアップロードして楽しんでいます」
仕事道具であるカメラは、常に持ち歩いているという桐島さん。それはバイクでツーリングを楽しむ際も例外ではありません。「美しい風景とか、いつどこでよい被写体に巡り合うかわからないですからね」と話します。カメラ本体に交換レンズ、三脚といった撮影機材は、バックパックに入れて携行しています。ここ最近愛用しているのは、ピークデザインの「エブリデイバックパック」。
「カメラ専用バッグとしてつくられていて、とにかく使い勝手がいい。必要な機材がすべて収まり、使いたい時にサッと取り出せる機能性が気に入っています」
「以前は自分でほとんどのメンテナンスをやっていましたが、いまはタイヤの空気圧をチェックするぐらいですね。乗っているバイクが新しいということもあって、定期点検の際にショップにお任せしています」と語る桐島さん。快適に草レースやツーリングを楽しむためには、マシンの装備やメンテナンスに気を配ることも必要です。
「特にガソリンやエンジンオイルは重要です。ダカール・ラリーでは、本来は航空機用の超ハイオクガソリンを使用します。そうしないと砂漠の炎天下では異常燃焼を起こしてしまうのです。もちろん日常ではそこまでのクオリティは必要ないのですが、やはりなるべくよいものを使いたいですね」
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