リシャール・ミルの最新ウォッチはカーボン×ゴールド。スケルトンのトゥールビヨンをラグジュアリーに彩る

文:笠木恵司

リシャール・ミルの腕時計は数千万円から億を超える超高額で知られるが、航空宇宙産業で開発された先端素材やハイテクを惜しみなく導入。F1のレーシングカーと同じく、価格を度外視して究極の品質と性能を目指した結果といえる。それによって、トゥールビヨンをはじめとするデリケートな超複雑機械式腕時計が、テニスやゴルフ、カーレースといった過酷な条件でも実用できるものとなった。高級腕時計といえば貴金属による重量感がひとつの象徴だったが、これも逆転。腕に負担を感じさせない軽量性と頑丈な耐久性、そして安定した高精度がブランドの本質的な特長なのである。

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