警察幹部がなぜ鬼平を愛読?──から始まった東京での「江戸」探し

文:ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

『鬼平犯科帳』は長谷川平蔵という実在の、いわば「警視庁・捜査1課トップ」をモデルとした小説。小説の世界と、史実の江戸と、現代の東京。古地図と想像力を携えて歩いた元新聞記者が見つけたものとは? 2020東京オリンピック・パラリンピックの開催まで1000日を切り、東京は変化のスピードを増している。あちこちでビルの建て替えが進み、渋谷駅周辺の大規模再開発はさらにピッチを上げて、延期になっていた築地市場の豊洲移転も2018年10月で合意された。今後ますます街の様子は変わっていくことだろう。 だが一方で、ずっと変わらない風景もある。1964年の東京五輪以前どころか、250年前の江戸の庶民の暮...

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