アナログな市場の老舗スパイス屋台が、コロナ禍のオンライン化ブームに乗ってブレイク中。

文:葛西玲子

シンガポール北部の街イーシュンの市場の一角にある、老舗スパイス屋台「 ジェヤ・スパイス 」。コロナ禍にオンラインでの販売とSNSを始めたことで、一躍注目を浴びている。 外出規制中は、人々にとっての唯一の気晴らしが市場に出かけることだったため、「実店舗もすごく忙しかった」と笑う若き31歳のオーナー、ジェヤ・シーラン。祖父が1947年に始めたこの店を引き継いだ3代目だ。彼の機転で、この春からオンラインでの販売をスタート。SNSでは美しいスパイスの写真や歴史を投稿し、ステイホーム期間の料理ブームも相まって人気を呼んだ。さらにモリンガなどのスーパーフードも扱うようになり、若者の客が増えている...

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