そうめんの定番「揖保乃糸」の最高ランクとは?

写真:長谷川 潤 編集&文:小松めぐみ

兵庫県龍野の揖保川(いぼがわ)流域で室町時代につくられるようになった手延べそうめんは、江戸時代に産地化が進み、明治時代に「揖保乃糸」として商標登録された。その特徴は、11の工程を経てつくり上げる伝統製法。麺生地を縄状により合わせ、延ばす際にもよりをかけることでなめらかな舌触りとコシ、歯切れのよい食感が生まれ、ゆで延びしにくくなるという。 そんな揖保乃糸は、国内シェアの約4割を占めるほどポピュラーだ。だが、赤帯(上級品)・黒帯(特級品)・紫帯(よりつむぎ)といった商品ランクがあることはあまり知られていない。なぜならスーパーなどで見かける揖保乃糸は、ほとんどが「上級品」。上級品は全生産量...

続きを読む