新世代のつくり手による、北アルプス由来の爽やかな白。

グラスに注がれたワインは少し緑がかっている。香りは、初めは青草のような清々しい印象だが、次第に花のようなやわらかいアロマが広がってくる。口に含むと、香りから予想されるよりも果実味に膨らみがあり、きりっとした酸もワインにアクセントを与えている。質感はやわらかいのだが、味わいと香りは複雑で、さらには、のびやかな余韻が続く。「ルメルシマン」、そんな心に残るワインだ。 このワインは、注目のナチュラルワインのつくり手を5人上げろと言われたら必ず選ぶであろう、矢野喜雄さんがつくった。長野県の大町にある「ヴァン・ドーマチ・フェルムサンロク」という農園で栽培されたブドウを原料としている。ワイン用ブド...

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