ワインをつくる喜びをその名に託した、静かで力強いリースリング・リオン

ワインの名前には、土地の名前が付けられたり、原料ブドウの名前が付けられたり、あるいはワインをつくった人の名前が付けられたり、いろいろなケースがあります。ときにはつくり手が自らの母親への感謝の気持ちを込めて、その名前を付けることもあります。またワインのつくり方に制限をかけてくる体制への抗議の意志を表すために、存在しない言葉を造語でつくりだし、あえてその名前を付けた事例も見受けられます。いずれにせよ、ワインの名前には、つくり手の考えや気持ちが込められることが多いものです。 岩手県にある高橋葡萄園。オーナーであり栽培醸造家でもある高橋喜和さんは、自分で育てたリースリング・リオンというブドウ...

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