履く行為にも悦びがある、
セクシーな靴を。

立野千重が自身の名を冠したブランド、「タチノチエ(TACHINOCHIE)」は、クラシカルであり同時にモダンでもある。 おもに19世紀のヨーロッパで履かれた靴をベースにした作風で、個人で活動するデザイナーの製品としては驚くほど高品位に仕立てられている。フォルムもディテールも現代的でシャープだ。新作は履き込んで味が出るベジタブルタンニン(植物鞣なめし)の革が使われており、靴底の中央の盛り上げ方、足に沿う木型のライン、ていねいな縫製などから高級志向であるとわかる。 製造は、東京の歴史ある靴製造の街、浅草の職人が行っている。このブランドの世界観について、立野が語った。 「メインであるレ...

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