岡本太郎による「太陽の塔」は、なぜ時を超えて愛されるのか。

写真:西岡 潔 編集&文:山田泰巨

1970(昭和45)年3月15日から9月13日までの183日間にわたり、大阪府吹田市の千里丘陵で開催された日本万国博覧会。高度経済成長の最中に開催された昭和期の日本を象徴する国家的イベントは、いまも大阪万博の略称でよく知られる。その賑わいをいまに伝える存在が、芸術家の岡本太郎による「太陽の塔」だ。 2018年の大改修により閉幕以来、原則非公開であった内部の一般公開も始めた。昭和を代表する芸術的な建造物は平成の終わりに蘇り、いま再び令和を生きる人々を魅了する。3つの時代を超えて愛されるのはなぜか。 そんな太陽の塔を含むテーマ館に強い思い入れがあると語るのは、大阪府立大学教授の橋爪紳也...

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