その場にふさわしい形を、
少ない手数で実現する。
建物の設計という領域にとどまらない建築家が増えている。家具やプロダクトのデザイン、展覧会の会場構成などで活躍する建築家の元木大輔さんもまた、領域を超える建築家のひとりだ。元木さんのこうしたボーダーレスな感覚は、音楽に養われたものかもしれないという。 「幼い頃からバイオリンを習っていたのですが、ある時期にパンク・ロックと出合い、その自由さに音楽表現のもつ奥行きを感じました。それから幅広く音楽を聴くようになったんです」 音楽を入り口にデザインや美術、映画にも興味をもった。そこで、これらすべてに関係する建築を学ぼうと進学を決めたという。そんな元木さんが空間設計で主眼に置くのは、「さまざまな...
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