新たな形で未来へつなげる、国立競技場の記憶を留めた椅子。

世界的なスポーツの祭典であるオリンピックの誘致は、都市の姿を大きく変貌させます。東京で初のオリンピックが開催された1964年には、いま我々が普通に使っている東海道新幹線や首都高速道路が開通、青山通りや環状7号線が誕生しました。そして、つい昨年5月に建て替えのために閉鎖された国立競技場(国立霞ヶ丘陸上競技場)も、「第3回アジア競技大会」メインスタジアムとしての使用を目的に1958年に建設されたもの。オリンピック終了後も、さまざまなスポーツ競技やコンサートの舞台として56年間愛され続けて来た国立競技場も、今年に入ってから解体工事が始まり、現在ではすっかり更地状態になっています。 そして...

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