通りごとの感染状況を伝えるマップは、隠蔽疑惑に対抗できるか?【コロナと闘う世界の都市から】

文:仁尾帯刀

感染者数と死亡者数がアメリカに次いで世界で2番目に多いブラジル。サンパウロではようやく経済活動の再開が段階的に許可されるようになったものの、市民に自宅で過ごすことを推奨し、商業活動にも規制をかける社会隔離期間が継続中だ。この国のコロナウイルス軽視の第一人者といえば、経済優先を訴えるために自ら社会隔離政策を破る挑発的な行為を繰り返してきたボルソナロ大統領だ。こうした姿勢に異を唱え、4月から5月にかけて保健相2名が相次いで辞任。現在は、大統領に近しい陸軍の司令官が保健相代行を務めており、保健省はその指揮の下で感染に関するデータの公表を一時遅らせたり、内容を省略したりしている。 そんな中、...

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