「脚本ではなく詩を具現化したかった」。スウェーデンの異才ロイ・アンダーソンの新作『ホモ・サピエンスの涙』制作の裏側。

文:立田敦子

スウェーデンの異才ロイ・アンダーソンの『ホモ・サピエンスの涙』が11月20日(金)に公開される。長編デビュー作『スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー』(1970年)で、若干27歳にしてベルリン国際映画祭で脚光を浴びてから50年。これで長編6作目という寡作ではあるが、そのオリジナリティあふれる作風は新作ごとに熱狂をもって迎えられている。 『散歩する惑星』(2000年)ではカンヌ国際映画祭審査員賞、『さよなら、人類』(2014年)では、ベネツィア国際映画祭で金獅子賞(最高賞)を受賞。『ホモ・サピエンスの涙』は、これら“リビング・トリロジー”と呼ばれる人間についての三部作完結の後、新たなる...

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