路面電車とアーケード商店街が、心を和ませる「三ノ輪」へ。
チンチン電車を眺め、年季の入ったアーケード商店街を行く。路面電車のある風景や、惣菜屋やパン屋、荒物屋などには、素朴だがどこか懐かしい表情がある。ふと気づくと、車輪が線路のつなぎ目を通る時の「ガタンゴトン」という音が聞こえる。都営荒川線(東京さくらトラム)の終点三ノ輪橋が近いので、音と音の間隔はいくらか長い。スピードを競ういまの列車とは別の世界観がここには存在する。 線路と平行してアーケードが続く道の両側に、惣菜屋を中心とした小さな店が連なる商店街が「ジョイフル三ノ輪」だ。歩いているのは、全年齢層の人たち。これは、いい街の条件のひとつと言ったのは、谷中に住むとある日本画家の言葉だ。 ...
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