名優ジャン=ピエール・レオーが子どもたちと人生の輝きを伝える注目作、『ライオンは今夜死ぬ』

文:細谷美香

1959年の『大人は判ってくれない』を皮切りに、トリュフォーのもとでアントワーヌ・ドワネルを演じたジャン=ピエール・レオー。フランスの名優が、ヨーロッパでも多くのファンをもつ諏訪敦彦監督とともに作った映画『ライオンは今夜死ぬ』が公開されます。ジャンが演じるのは、同名で同じく俳優のジャン。コート・ダジュールで新作の映画を撮影中の彼は、「死を演じられない」ことに思いをめぐらせています。相手役のコンディションの都合で撮影が延期になって、ジャンが向かったのはかつて愛していたジュリエットが住んでいた屋敷でした。若々しく美しい姿のままでほほえみとともに彼の前に現われたジュリエットと、当たり前のよう...

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