吉田鋼太郎が考える、シェイクスピアの魅力。

写真:岡村昌宏(CROSSOVER) 文:泊 貴洋

舞台役者として名を馳せ、映像に本格進出した50代からは、映画やドラマに引く手あまたの吉田鋼太郎。自らを“活字中毒”と呼ぶほどの本好きだ。 「部屋でもトイレでもお風呂でも、ずっと本を読んでるんですよ。高校時代に好きだったのは、庄司薫さんの『赤頭巾ちゃん気をつけて』などの四部作。その後、檀一雄さんの『火宅の人』にも影響を受けましたね。あんな世界に影響されちゃいけないのに(笑)。最近は、エッセイばかりです。特にはまっているのは、武田百合子さんの『富士日記』。夫の泰淳さんと富士山の別荘に行った時に、犬を連れていって死んじゃうくだりがあるんですけど、何回読んでも感動できる。天才ですね」 そん...

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