『同棲時代』『修羅雪姫』を手がけ45歳でこの世を去った、現代日本にも通じる上村一夫の劇画世界を回顧。

日本経済が飛躍的に成長を遂げた1970年代初頭。その高度経済成長期に、日本のメディアを席巻していたのが「劇画」でした。大人がマンガを読む時代に描かれた「劇画」の題材は、極めてリアリスティックな社会であり、私小説的な人間関係です。その中で、なまめかしい女性像と独特の美学を確立して一世を風靡したのが、月産400枚以上という驚異的な執筆量をこなし、45歳で急逝した人気漫画家・上村一夫でした。 2016年1月3日から、東京都文京区の弥生美術館で、回顧展「わが青春の「同棲時代」 上村一夫×美女解体新書展」が開催されます。 広告会社勤務の今日子とフリーのイラストレーターである次郎の同棲生活を描...

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