注意を払われないけれど、語るべき題材を撮る。
公開から半年以上を経てもなお各地で上映され、話題となっている 『主戦場』 。慰安婦問題を巡る論争を取り上げたこのドキュメンタリー映画を撮った日系アメリカ人の監督ミキ・デザキは、反響の大きさに驚きを隠さない。 「低予算映画で、題材が題材であるだけに、日本での公開はまず無理だろうとも言われていました。だからこれほど幅広く観ていただいて議論されるに至ったのは、僕としては願ってもないこと。想定外でしたね」 30代半ばにして彼が本作で映画監督デビューを果たすまでにたどったルートは興味深い。医師を目指して大学に進むが、瞑想に関心を抱いて仏教僧を志し、修行を始める前に社会経験を積もうと日本へ。中...
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