映画『バルフィ! 人生に唄えば』で、2時間半どっぷりインドのファンタジーに浸かろう。
インド映画と言えば、『ムトゥ 踊るマハラジャ』や『ロボット』など、強烈でしつこいノリとダンスに逆にハマッてしまう、という印象なのではないでしょうか? ところが、本作『バルフィ! 人生に唄えば』では、そのギラギラした感覚は、優しいファンタジーに取って代わっていて、2時間半どっぷりと「マサラファンタジー」に浸らせてくれるのです。 主人公のバルフィは貧しい家に耳も口も不自由な赤ん坊として産まれます。なので、長い映画の中で、彼は発する言葉は、自分の名前『バルフィ』(と聞こえる音)のみ。会話の変わりに彼が交わすのは、感情表現と目の動きです。まるでサイレント映画のようなコミカルな身振りと、喜び、悲...
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