まるでSF映画のような怪作。

なぜすべては、まだ消えてなくなっていないのだろうか? 直訳すれば、(たぶん)そんな意味のタイトルが冠された3年ぶりの新作。資料的に寄せられている解説文には、「ディアハンターが新たに完成させたのは現在についてのSFアルバムだ」とあるし、これも訳すと「真夏の死」「誰も眠らない」……「迷彩」「平野」「夜想曲」と続いていく楽曲タイトルの流れから考えても、バンドが明確にコンセプト・アルバムと謳っているかどうかはさておき、極めてコンセプチュアルなテーマを持った作品であることは間違いなさそうだ。メンバーの出で立ちを含め、アーティスト写真も何やら妙だし。   ヒントを得ようと、先行公開された「デス・イ...

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