物議を醸した写真家、ヘルムート・ニュートンの光と影。

文:細谷美香

【Penが選んだ、今月の観るべき1本】 濃厚なフェティシズムが薫り立つ作品で知られる、ドイツ出身の写真家、ヘルムート・ニュートンのドキュメンタリー。ファッション誌で女性を撮り続け、エロティックな写真は議論を巻き起こした。登場するのは『VOGUE』編集長のアナ・ウィンターや被写体となったシャーロット・ランプリング、イザベラ・ロッセリーニら。唯一無二の世界観を貴重な証言で捉え直し、ニュートンの作品がはらむ光と影を浮き彫りにしている。 有名戯曲の誕生秘話に迫る『シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!』は、 舞台愛あふれるコメディ 詩人と妻、美しい青年―― 済州島で...

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