被害者が犯人に協力した 心の動きを描き出す、『ストックホルム・ケース』

文:細谷美香

【Penが選んだ、今月の観るべき1本】 ストックホルムで銀行を襲撃したラースは行員のビアンカらを人質に取り、犯罪仲間を刑務所から釈放することに成功。警察の計画で銀行に立てこもることになるが、ラースとビアンカは心理的なつながりを感じるようになっていく。「ストックホルム症候群」の由来になった1970年代の事件を映画化。アメリカに憧れを抱くどこか憎めない犯人をイーサン・ホークが演じ、奇妙な恋愛劇のような余韻がもたらされている。 服に夢を吹き込んだ、ピエール・カルダンの人生。 ロック史に名を遺すレジェンド、ザ・バンドの光と影。 『ホモ・サピエンスの涙』制作の裏...

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