アイデアと物語の質で勝負、社会問題に迫る話題作。
スターの超大作がヒットを独占するサマームービー市場。その定説に一石を投じる異変が、この夏のアメリカであった。それはアジア系俳優映画の大ヒット。シンガポールの不動産王御曹司とニューヨーカー女子の恋愛を描いた『クレイジー・リッチ!』は全米で2週連続首位を獲得。もう一作は娘の失踪の謎を追う父の姿を描くサスペンス『サーチ』で、9館で封切りし1週間で1100館以上の拡大公開という異例のヒットを記録した。 どちらも白人のスター俳優はおらず、キャストのほとんどがアジア系俳優ということで話題になった。だが、この大ヒットに結びついた要因は、この『サーチ』のほうが独創的だ。いわば日本でこの夏の話題をかっさ...
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