小林秀雄や福沢諭吉の泥酔伝に、酒飲みの自分が学んだことは。
365日、お酒を飲まない日はない。30代の頃は「記憶をなくすまで飲まないと飲んだ気がしない」と真剣に思っていたし、東京で泥酔して乗った家とは逆方面の終電で爆睡して山梨県まで行き(ここまではよくある)、起こしてくれた見知らぬサラリーマンを無理やり誘って駅前の居酒屋で始発まで飲み明かしたこともある。 そんな私がページをめくるごとに身につまされた、いや、逆に勇気をもらったのが本書だ。歴史に名を残した偉人たちの泥酔伝が綴られているのだが、控えめに言ってかなりひどい。超絶迷惑。私の酒の飲み方なんて赤子も同然だろう。 酔っての暴力沙汰くらいは想像がつくものの、インテリの代表のような評論家・小林...
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