壁崩壊から30年の節目に、分断の歴史を回顧する。

文:河内秀子

東西冷戦の象徴だったベルリンの壁。その崩壊から30周年を迎え、市立博物館のエフライム宮殿で興味深い展覧会が始まった。壁が崩壊した記念日の11月9日まで開催される『東ベルリン-半分の首都』。分断の歴史や薄れゆく記憶を呼び起こす貴重な展示だ。 壁が存在した1960年代から89年までの、東ベルリンの日常生活にスポットを当て、なにげない街の情景を切り取っている。路面電車に乗って街並みを撮った映像や、カラフルなショッピングバッグのコレクション、東ベルリンの象徴的な存在である人民議会の建物「共和国宮殿」内のカフェバーを再現したコーナーなど。個人的な思い出の品を並べた展示もあり、当時の空気が蘇ってく...

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