トランスジェンダーの少女を襲う、大変な絶望を描いた映画。
2018年7月、お茶の水女子大学がトランスジェンダーの学生の20年度からの受け入れを発表した。以来、日本でもトランスジェンダーをめぐる議論が活発化している。改めて「身体の性」と「心の性」、そして「好きになる性」について考えてみるものの、その在り方はまさに多様だ。そんな時、映画『Girl/ガール』に出合った。 主人公はバレリーナを夢見る15歳のララ。生物学的には男性として生まれたが自分は女性だと確信し、15歳で自身のセクシュアリティを公表した、ダンサーのノラ・モンセクールがモデルだ。ベルギーの新鋭、ルーカス・ドン監督は、2009年に新聞記事でモンセクールのことを知り、長い時間をかけて映...
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