気鋭のライター磯部涼が追う、令和早々に起きた3つの殺人事件
【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】 元号が令和に変わった2019年、立て続けに殺人事件が起きた。早朝、近くに住む男性が登校中の小学生ふたりを殺害し、18人に重軽症を負わせた川崎の事件。元農林水産省事務次官が自宅で40代の長男を殺害した事件。京都アニメーション社(以下、京アニ)を突然訪れた男がガソリンを撒き36人が死亡した放火殺傷事件。どれも発生から1年以上が経過している。ライターの磯部涼は、3つの事件の犯人を丹念に追い、本書を著した。 川崎の事件の犯人は、伯父夫婦と暮らす家の一室に20年ほど引きこもっていたという。社会はおろか伯父夫婦ともほとんど関わりがなく、パソコンや携帯...
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