人間はなんのために食べるのか、“欧州の知”が問い直す。

文:今泉愛子

【Penが選んだ、今月の読むべき1冊】 フランスの経済学者で、“欧州の知”として大きな影響力をもつ著者の最新作。資料をもとに、人類と食との歴史を綿密に分析する。古代ギリシアの時代から食事は重要なコミュニケーションの場であったが、20世紀には必要な栄養を取るためのものに変化した。著者はその背後に、工場で食品を生産する食品メーカーのビジネス戦略の存在を指摘。未来へ向けて、農業改革、食事改革を提案する。人間はなんのために食べるのかを問い直す内容だ。 突拍子もない解決法が楽しい、科学を使ったハウツー本。 「好き」の奥にあるものは? その距離を推し量る。 韓国を代...

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