視点を変えると見えてくる、 持続可能に生きるヒント

【小林武史 サステイナブルの行方】

東日本大震災をきっかけに、利他について考えてきました。僕にとっての利他とは、いまや自分より他者を大事にするというような辞書的な意味にとどまりません。もっと解釈が広くて、感覚的なものです。だから利他について語るとき、漢字ではなく「RITA」と表記することもあります。 では、利他のセンスとはどのようなものなのか。たとえばクルマを運転していると、歩行者よりもクルマが優先されて然るべき、という錯覚に陥ることはないでしょうか。クルマのほうが大きくて強いから。一方で「だからこそ運転者は歩行者に対して優しくなろう」と考えます。横断歩道で歩行者に道を譲れば、そこにいい風が吹くのでは、と思える感覚。そ...

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