インディ・ロックの良心が示す、 “暴動”の裏にある意味とは。

文:鈴木宏和

30年以上に及ぶ地道な活動で、ここ日本にも根強いファンベースを持つヨ・ラ・テンゴは、米インディ・ロック界の良心とも呼べるバンド。根っからの天然なのか、単なる気まぐれなのか、それとも実は確信犯なのかわからないが、彼らの音楽性にはポップネスあふれる親しみやすい側面と、強烈なアート志向や実験精神を感じさせるアヴァンギャルドな側面があり、時にその両極を行き来することを自ら楽しんでいるようにも見える。  オリジナルとしては、シカゴ音響派の代表格、トータスのジョン・マッケンタイアのプロデュースで話題を呼んだ『FADE』以来、5年ぶりとなる新作のタイトルは『There,s a RiotGoing ...

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