弱小プロ野球チームが、 少年たちに教えてくれたこと。
韓国でプロ野球が誕生したのは1982年のことだ。6チームが結成され、そのひとつが仁川(インチョン)を本拠地とする三美(サンミ)スーパースターズだった。本書は、この実在した球団を扱った小説だ。第1章では、結成1年目が描かれる。 中学生になったばかりの主人公の少年と友人のチョ・ソンフンは、三美スーパースターズの子どもファンクラブに入会し、スポーツバッグや野球帽、ジャンパーなどのグッズを手に入れる。ふたりは優勝を期待したが、結果は見るも無残。シーズン成績は、15勝65敗で6位。ぶっちぎりの最下位だ。 この年、韓国ではプロ野球選手たちの動向に大きな注目が集まった。そして国民は、知らない...
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