人は死んだらどこへ行く? 1970年代のヌード写真からシュールな新作絵画まで、『横尾忠則の冥途旅行』展が面白い。

文:脇本暁子

人類の深遠なるテーマ‟人は死んだらどこへ行くのか?”。希代の美術家である横尾忠則も、長年の作家活動の中で一貫して問いかけています。神戸にある横尾忠則現代美術館では、2018年5月6日まで、横尾の作品の中から”死後の世界”をテーマにしたものにフォーカスした『横尾忠則の冥土旅行』展が開催されています。 本展は「神曲」「赤」「Back of Head」「謎の女」の4章立てで構成されています。「神曲」のパートで見られるのは、グラフィックデザイナー時代の横尾が、1970年に『平凡パンチ』誌上で発表した、ダンテの『神曲』をモチーフとする19人の女性のヌード写真。それぞれの写真を縦3.6mの大きさ...

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