時代を「激写」した篠山紀信の60年の軌跡を辿る回顧展

文:はろるど

雑誌の表紙やグラビアをはじめ、数え切れないくらいのメディアにて写真を発表している篠山紀信。アイドルやタレント、スポーツ選手といった人物だけでなく、建築、都市、さらに気象や災害までを撮影し、約60年に渡るキャリアを突っ走っている。彼ほどマルチに活躍している写真家は他に見当たらないと言って良く、もはや「SHINOYAMA KISHIN」の名を知らない者はいない。 東京都写真美術館で開催中の『新・晴れた日 篠山紀信』は、意外にも篠山の初めての大規模な回顧展だ。まず第1部では初期の1960年代から1976年のヴェネチア・ビエンナーレに出品された『家』をはじめ、月刊『明星』の表紙などを網羅して...

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