世界の些細な光をアートが照らし返す、銀座メゾンエルメス「輝板膜タペータム」落合多武展

写真・文:中島良平

絵の具でキャンバスに描く通常のペインティングやファブリックを脱色することでイメージを浮かび上がらせる絵画、写真や映像、旅の記録をナラティブに視覚表現した作品など、様々な手法で作品を展開するアーティストの落合多武。銀座メゾンエルメス フォーラムでスタートした個展「輝板膜タペータム」では、空間の特性を巧みに活用したインスタレーションで、鑑賞者の想像力を刺激する。 「古いものから最近のものまで作品をつくった年代は違うし、シリーズもバラバラですけど、結局はひとりの人がつくった作品です。全然違って見える作品でもやっぱり通じるところがあったりするわけです。実際自分でも、どうしてつくろうと思ったの...

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