精緻な針金の立体文字で文豪の直筆原稿が迫る、荒井美波の「Trace of Writing」展。

文豪の原稿の生々しい筆致を針金でなぞる作品で注目される新人作家、荒井美波さんの『Trace of Writing』展が、編集者・写真家の都築響一さんのディレクションにより、1月15日から恵比寿のTRAUMARIS|SPACEで開催されます。太宰治の『人間失格』や三島由紀夫の『春の雪』といった名作の、作家直筆の文字を立体的に針金に移し替え、さらに推敲の赤字なども赤い針金で入れるこの作品。原稿用紙のように罫を入れた革のキャンバスに針金の文字を置いていくことで、時間を経て文字が育っていく過程を追う独創には興味深いものがあります。 作者の荒井さんは武蔵野美術大学在学中の昨年に、この『Trace...

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