思わずもっと見たくなる! 名画に潜んだ闇の魅力が満載の『怖い絵』展を見逃すな。

文:坂本 裕子

神戸で2017年夏に開催され、大反響を呼んだ『怖い絵』展が、東京・上野の森美術館でも開催され、話題となっています。 恐怖を感じる絵画の案内書として、ベストセラーとなった『怖い絵』シリーズ。この本の著者である、作家でドイツ文学者の中野京子特別監修でセレクトされた作品をはじめ、油彩画や版画、約80点が集結しています。神話や聖書、悪魔や怪物の世界、この世の不幸、歴史的な事件など、さまざまなモチーフで描かれた「怖い」作品を、わかりやすい解説とともに楽しめる展示です。 なかでも注目は、1973年に奇跡的に発見され、一躍有名になった『レディ・ジェーン・グレイの処刑』です。15歳でイングランドの...

続きを読む