大正時代の画家の特異な才能に触れる!「没後90年 萬鐵五郎展」が葉山で開催中。

文:及位友美

大正時代の日本で、ひときわ特異な才能を輝かせた画家・萬鐵五郎。没後90年となる今年、神奈川県立近代美術館 葉山で20年ぶりの大規模な回顧展が開催されています。 岩手県の土沢(現在の花巻市)に生まれ、茅ケ崎で没した萬は、西洋絵画と東洋の伝統を融合させ独自の世界を作り上げた画家です。当時の前衛絵画であったフォーヴィズムを取り入れた先駆者として知られます。 本展は、萬の代表的な油彩画や水彩画を中心に、その制作プロセスを示す素描や資料のほか、版画やこれまであまり注目されてこなかった水墨画にも焦点を当てています。総出品点数はなんと400点以上に。稀にみる才能に恵まれた画家の、創作の原動力を伝...

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