「藝大コレクション」展のパンドラの箱が魅せる希望とは? 130年の歴史から飛び出す名品、希少品にワクワク。

文:坂本 裕子

東京藝術大学創立から今年で130周年! これを記念した藝大大学美術館の一大コレクション展が2期構成で開催されています。 1887年、近代化へ向かう日本の文化を世界水準にするべく、東京美術学校として岡倉覚三(天心)を初代校長に設立された官立で唯一の美術専門学校は、戦後「東京藝術大学」へと改組、国内最高峰の美術学校のひとつとして多くのアーティストを生み出しています。現在のコレクションは、およそ2万9000件。学生たちの制作の参考とするために集められた国宝・重要文化財を含む古美術品から、戦前の近代美術の名品、学生の卒業制作や教員の作品まで、貴重な資料も含みながら、いまも成長を続けているので...

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