「江戸と北京」展で、18世紀のふたつの都市文化の“くらべっこ”をしてみませんか?

文:坂本 裕子

18世紀の江戸は、人口100万人を超え、商人を中心に庶民がその文化の担い手になって活況を呈する、パリやロンドンにも並ぶコスモポリスでした。そして古代より関係の深いお隣の中国・北京は、清朝の首都として最も隆盛を誇った時期でした。鎖国の印象が強い江戸時代ですが、オランダと並び、中国とは長崎出島を通して、産物や文化の交流は途絶えることはありませんでした。 そんな同時代の両都市の文化や生活慣習を、居住、商い、ファッション、子育て、歳時、学問、遊び、演劇といった、身近なテーマによってセレクトした作品たちで比較する展覧会が、江戸東京博物館で開催中です。清朝の芸術や宮廷文化を紹介する展覧会はこれま...

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