銀座メゾンエルメスで深淵なる宇宙の海に身を浸す、『コズミック・ガーデン』サンドラ・シント展がいよいよ再開。

写真・文:中島良平

3ヶ月の臨時休館を経て、銀座メゾンエルメス フォーラムで、ブラジル出身のアーティスト、サンドラ・シントの個展が再開した。壁面をトーンの異なる青で塗り尽くし、星や波、雪の結晶、橋などの神話的なモチーフを壮大なドローイングで表現。光を湛えるガラスブロックの壁面に呼応し、空間に身を置くことで宇宙の深淵を体感できるインスタレーションだ。 晴海通り側の展示室に行くと、壁面を塗り尽くしているのは淡いブルー。日中に対面する全面ガラスの壁から入る光が、朝の空を浮かび上がらせるような印象だ。近づいて目を凝らすと、そこにはとても繊細な白と銀のドローイングが展開し、間隔をとって配置されたキャンバスが構成の...

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