知が重層する世界へと誘う、カミーユ・アンロの日本初個展『蛇を踏む』が東京オペラシティ アートギャラリーで開催中。

文:赤坂英人

「自分は芸術的なものより、知的なものに興味がある」という方に、うってつけの展覧会が開かれています。現代のフランスにおいて知性派アーティストの筆頭に名前が挙がる、カミーユ・アンロ(Camille Henrot)の日本初の本格個展『蛇を踏む』です。 カミーユ・アンロは1978年パリ生まれ。近年はニューヨークを拠点にして、世界的な活動をしています。作品は映像、彫刻、ドローイング、インスタレーションなど多彩なスタイルをとり、モチーフは文学、神話、宗教、天文学、人類学など多岐にわたります。そして既成概念をものともしない情熱と知的好奇心とアイデアで作品を制作しているのです。 今回の個展は4章立...

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