ベトナム戦争、民主化運動……1960年代から激動の30年に焦点を当てたアジア現代美術展。
第2次世界大戦後、ベトナム戦争や民族間の対立、民主化運動など、波乱に満ちていたアジア。この激動の時代、アートはどうだったのか? 東京国立近代美術館で始まった『アジアにめざめたら』展は、1960年代から90年代まで、激動の30年に焦点を当ててアジアの美術を過去最大のスケールで紹介する意欲的な展覧会です。 1960年代がアジアの現代美術の黎明期。従来の美術の概念が問い直されます。韓国のイ・ガンソ(李康昭)は『消滅―ギャラリー内の酒場』(1973年)で、ホワイト・キューブに酒場を設置し賑わいを表しました。「もの派」のリ・ウーファン(李禹煥)の、綿に包まれた巨大な『関係項』(1969/19...
続きを読む