波乱に満ちた夭逝の画家、日本初の回顧展「ヴォルス――路上から宇宙へ」展へ駆けつけよう。
ドイツに生まれ、写真家として成功を収めたものの、戦争によって収容所に入れられ、絵を描くことに没頭した夭逝の画家ヴォルス(1913〜1951)。死後「アンフォルメルの先駆者」と評されたヴォルスの日本初の回顧展「ヴォルス――路上から宇宙へ」展がDIC川村記念美術館で開催され、話題となっています。 ヴォルス ―― 本名アルフレート・オットー・ヴォルフガング・シュルツは、1913年、ベルリンの豊かで教養ある家庭に生まれました。音楽と詩を愛し、特にヴァイオリンを弾くことが好きだった少年は、勉学のかたわら独学で水彩画も描いていましたが、16歳のときに最愛の父親を亡くし、大学進学を断念します。 ...
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