コム デ ギャルソンの川久保玲と写真家のパオロ・ロベルシが、3部構成のエキシビションを開催

  • 文:倉持佑次 
  • 写真:Adrien Dirand

Share:

独創的なデザインとアバンギャルドな精神でファッション界に革命を起こしたデザイナーの川久保玲と、実験的なライティングを駆使した幻想的な作風で知られるイタリアの写真家、パオロ・ロベルシ。彼らの数十年にわたる共作とも言える作品の数々が3部構成のエキシビションとしてパリで発表される。

_DSC7299_HR.jpg

まず第一弾として4月25日から始まっているのが、フォーブル・サントノーレ通りに立つ旗艦店「コム デ ギャルソン パリ」のファサードでのエキシビション。2023年10月に移転拡大した同店は、川久保自らが内装のデザインを手がけたことも話題に。今回のエキシビションでは、ショップのファサードが川久保の選んだ5枚の写真で鮮やかに飾られた。

続く第二弾は、5月中旬にオープンする「ドーバーストリートマーケット パリ」の中庭にて、川久保がデザイン及びキュレーションしたインスタレーションを展開予定。さらに同店地下のスペースでは、パオロが選ぶ37枚の写真を使った川久保のインスタレーションを体験できるという。

1983年の出会い以降、二人はコム デ ギャルソンの広告やカタログを数多く手がけてきた。常にファッションの枠を超え、作品を芸術的な高みへと昇華させてきた両者の信頼関係は厚く、「川久保はファッション界に地震のように現れた」とパオロが語ると、「パオロの写真はコム デ ギャルソンの服をより強く、より美しく見せてくれた」と川久保が返す。

今回のエキシビションは、ファッションファンのみならず、アート愛好家も必見の内容。ファッションとアートの境界線を曖昧にし、新しい表現に挑戦してきた創造の軌跡を体感できる貴重な機会となるだろう。パリに寄る機会があれば、ぜひ足を運んでそのクリエイティビティに触れてみて欲しい。

---fadeinPager---

DSC_0009.jpg

---fadeinPager---

DSC_0011.jpg

---fadeinPager---

DSC_0012.jpg

---fadeinPager---

DSC_0021.jpg

Comme des Garçons Paris shop

住所:Comme des Garçons 56 rue du Faubourg Saint-Honoré 75008 Paris
営業時間:11時~19時
定休日:日曜日