『未来のかけら: 科学とデザインの実験室』展から防災セット「ソナエテ」まで【Penが選んだ今月のデザイン】

  • 文:猪飼尚司(デザインジャーナリスト)

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1.垣間見える未来の姿、科学とデザインが融合した先へ

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山中研究室+稲見自在化身体プロジェクトによる共同作品『自在肢』。

いつの時代も、科学者や技術者によるたゆまぬ研究&開発とデザイナーの発想力が、常に時代を前へとゆり動かしてきた。この先の私たちが生きる世界は、どのように広がっていくのだろう。デザインと科学の未来、その無限の可能性を示す企画展では、ディレクションをデザインエンジニアの山中俊治が担当。彼の研究室で生まれたプロトタイプやロボットのほか、専門領域の異なる7組のコラボレーション作品など、“未来のかけら” を紹介する。

『未来のかけら: 科学とデザインの実験室』

会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2
開催期間:3/29~8/12
TEL:03-3475-2121
開館時間:10時~19時※入館は閉館の30分前まで
休館日:火曜日
料金:一般¥1,400
www.2121designsight.jp

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2.インテリアに溶け込む、デザイン性も重視した防災バッグ

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リュック、備蓄用の箱入りセット、常備用の小型ポーチの3種。防災リュック¥28,380

災害への関心が高まる一方で、せっかく揃えた防災バッグが日常にはそぐわないデザインのために、クロゼットの奥に隠している人も多いのではないだろうか。杉田エースがデザインユニットのボブファウンデーションとタッグを組み、インテリアに溶け込みつつ楽しい感覚で持てる防災袋&セット「ソナエテ」を発表。玄関やリビング、オフィスなど、いつも過ごす空間に馴染むかたちであってこそ、緊急時にすぐ持ち出せるものになると提案している。

杉田エース
https://sonaetebousai.com

※この記事はPen 2024年5月号より再編集した記事です。